聖霊降臨とは。
聖霊については、処女マリアがイエスをみごもったのは聖霊によってであること(ルカ1・35)、イエスが洗礼を受けた時に聖霊がくだったこと(マルコ1・10)などからもわかるように、キリストが栄光を受ける以前に、すでにこの世に働きかけていたことがわかります。
その同じ聖霊が内面に働きかけ、すべての人の救いのための業を行い、教会を発展させるために、聖霊は弟子たちとともに永遠にとどまるために、弟子たちのうえに下ったのです。これを聖霊の降臨といいます。
第二バチカン公会議の「教会の宣教活動に関する教令4」では聖霊の働きをつぎのように説明します、「聖霊降臨の日に教会は多くの人の前に公に現わされ、説教によって諸国民への福音の宣布が始められた。
そして、普遍的信仰において結ばれる諸国民の一致が、新約の教会を通して予告された。
この教会は、すべての国語を語り、愛をもってすべての国語を理解し、受け入れ、こうしてバベルの離散を征服する」。
このことから聖霊降臨が教会活動の始まりだといわれ、特別に祝われます。またこの出来事はキリストの復活から50日目で日曜日にあたり、この日をペンテコステ(ギリシャ語で50の意)とも言います。
聖霊によって使徒たちがキリストの教えをよく悟り、力強く述べ伝え、多くの人々をキリストへの信仰に導いたように、教会はその歴史の中でこれまで、そして現在も聖霊が働かれていることを宣言し、その意義を唱え、そして聖霊による働きを求めています。
公会議公文書は次のように明言します。「聖霊はあらゆる時代に全教会を『交わりと奉仕のうちに一つにまとめ、位階制度と霊の種々のたまものとをもって教え導く』。
また聖霊は、教会の諸制度の魂であるかのようにそれらを生かし、信者の心にはキリスト自身を動かした同じ宣教精神を注ぎ込む。時として聖霊は、目に見えるかたちをとって、使徒的活動に先立ち、また種々の方法によってその活動に絶えず伴い、それを導く」(宣教教令4)。