「微笑み」
山本孝神父
わたしが入居している施設は、神楽のアイスアリーナの近くで、クリスタル公園に隣接しています。自分の部屋から公園を見ることができないのですが、食堂で自分の席に座っていると、公園に面しているので、木々が見えます。
先日の朝木々の間を忙しなく動いていたカラ類の小鳥を見ました。カラ類はシジュウカラなどの小鳥です。
わたしは動物の番組が好きで、よく観ています。先日ある番組で、カラ類の小鳥は異なる種の鳥が一つの群れになる混群していることが多く、この群れの中では言葉が通じることを研究している研究者が、ひとつの鳴き声だけでなく、違う鳴き声で言葉を作っていると話していました。「警戒しろ」と「みんな集まれ」の鳴き声を続けると、「警戒しながらみんな集まれ」と言う言葉になっているそうです。
カラ類をスマホで検索したら、カラ類(カラるい)とは、シジュウカラを始めとする山野の小鳥類の総称。 日本で見られるカラ類の主な種 シジュウカラ、ゴジュウカラ、ヤマガラ、ヒガラ、コガラ などをいう、エナガを含めることがある。と書いてありました。最近人気があるシマエナガもカラ類なんですね。コガラがいるのなら少し大きなオオガラがいないのかな?痩せ細ったのはガラガラだなといらないことを考えてしまいました。
美味しい出汁がでるのは鶏ガラで、人間の柄が人柄ですね。先日、福岡県のマクドナルドで女子中学生を刺殺した犯人は、近所の住民からも恐れられていたガラの悪い人に見えました。
優しさや暖かさが感じられるそんな人柄の人がわたしたちのそばにいたら嬉しいですね。わたしはクリスマスの説教に使いたいなと思って河野進さんという牧師の「ぞうきん」という詩集を読んでいました。その中にきれいな詩がありました。
わたしは最後の言葉でイエス様を思い出しました。
「微笑み」
どのような苦しみにも 暖かい微笑みを
どのような悲しみにも 明るい微笑みを
どのような恐れにも たじろがない微笑みを
どのような不安にも 和やかな微笑みを
どのような誤解にも 思いやりの微笑みを
どのような憎しみにも やわらぎの微笑みを
どのような冷たい目にも 親しい微笑みを
どのような裏切りにも 黙って微笑みを