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あなたがたは地の塩‥‥世の光である      年間第5主日(マタイ5.13-16)

 

 イエスは山上の説教に、集まってきた人たちに「幸いな人」について神さまの祝福を語られた後で、みんなに使命を教えられました。「あなたがたは地の塩になりなさい」と「あなたがたは世の光になりなさい」との二つ使命です。塩は味つけと冷蔵庫のない時代には腐敗を防ぐ役割がありました。イエスは社会の腐敗や堕落を防ぐ役割を持つように話を聞きにきた人たちに話されました。

 歳をとってくると血圧が高くなるから塩分の摂りすぎに気をつけなければなりません。わたしは足がすぐむくむので、塩分摂りすぎにいつも注意しています。

 昔、まだ神学生の頃、後に新潟教区の司教様になられた佐藤敬一神父さまが神学生にした講話の中で、大学の同窓会に行った時に、毎年仲間たちは酔った勢いで.二次会でいかがわしい場所に行っていたらしいけど、その年は神父のお前が来ているから今年はやめたと言って、その年は行かなかったそうです。佐藤神父さんは、地の塩ってこういうことでないかなと話されました。今日はあの人がいるから、「人の悪口はやめよう」と言われるような人は地の塩になっていると思います。教会に今日はあの人が来ているから嬉しいと言ってもらえる人が増えるといいですね。地の塩になることは人を説得する有弁さを身につけることではなく、その人の行ないが塩になっていることだと思います。聖ヨセフは口に出さなくても態度で、神の望みに従いました。

 先日わたしが新しく入った施設で節分の豆まきがありました。わたしが神父だと知っている職員が、「幸せになれる秘訣のようなものがあったら神父さん教えてください」と訊いてきました。わたしは「その人の心の持ち方次第だと思います」と答えたら、「もっと易しい秘訣ってないのかな」と残念がっていました。不平不満ではなく、感謝をたくさん見つけることのできる人は幸せな人です。その人は暗がりに灯りをもたらす人になれます。自分の光ではなくキリストの光を運ぶ人になってください。世の中には苦しいこと辛いことがたくさんあります。いま暗闇にいる人に何か希望や喜びを運べる人は幸いな人だと思います。

 わたしは渡辺和子シスターの日めくりカレンダーを毎日使っています。先日こんな言葉が載っていました。「面倒なこと嫌なことが、人間の幸せの素」辛いこと大変なことを大切にしていきましょう。

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