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いつくしみの特別聖年

                               美架得留 間野

                            

 主の御復活を心よりお喜び申し上げます。

皆さん、素晴らしい御復活祭をどこで迎えましたか。信者として喜びの内に教会ですか?病魔と闘いながらの病院ですか?家族と離れての施設ですか?・・・。皆様の上に主の復活の恵みが豊かに注がれますように。

旭川市内の教会聖堂内陣に「いつくしみのイエスの御絵」が飾られていると思います。

これは昨年12月8日(無原罪の聖母の大祝日)から今年の11月20日(王であるキリストの大祝日)の期間を「いつくしみの特別聖年」とすると教皇フランシスコが宣言されたのを記念して市内4教会では御絵を飾ることに決めました。

「特別聖年」は「特別な聖なる年」と言うことです。

この「聖年」の言葉の由来は旧約の「ヨベルの年」(レビ25:1~25)で50年ごとに土地の安息、負債の免除、奴隷の解放等の恩赦の考えが基になっています。

新約後2千年の教会の歴史の中で100年、50年、33年、25年と「聖なる年」の年数の間隔が短くなり恩赦がその年に与えられてきました。最近では紀元2000年に「大聖年」が祝われました。

数字的に見て次の「聖年」は2025年のはずですが教皇フランシスコは昨年から今年にかけて「聖年」とすると宣言しました。その理由として聖年が始まった12月8日は第2バチカン公会議開幕50周年目に当る日だったからです。

 では「聖年」の意味はと言いますと「恩赦」、現代では「免償」(めんしょう)が与えられる年ということです。ゆるしの秘跡を行った場合、神によって罪は赦されますが人に与えた弁償は残ります。その弁償の償いを果たすことを「免償」と言います。

つまり、聖年の期間に指定された教会(旭川地区は五条教会)に行ってミサに参加し、通常の条件(ゆるしの秘跡、使徒信条、教皇の意向のために祈り)を行うことが弁償の償いであり「免償」です。その「免償」が与えられるのが「聖年」です。

ですから「免償」はいつでも与えられるのではなく「聖年」と言われる年に上記の償いを果たすことによって与えられるのです。

本来「聖年」は25年ごとに行われるので次回は2025年ですが、第2バチカン公会議50周年を記念して2015年12月8日に教皇は「聖年」を定めたので「特別」と言う言葉が付くのです。以上「特別聖年」を簡単に説明しました。「いつくしみの特別聖年」の今、日々神と人々にいつくしみの心をもって関わりを深める残り半年でありますように。

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